贈与の相談事例

長年お勤めを続けてきたご本人さま。

無事に定年を迎え、お子さまたちも無事に成人し、務めを果たされていました。

長く連れ添ってきた奥様へ感謝の気持ちを表したく、奥様へ自宅を贈与したいとのご相談を受けました。

財産を贈与すると通常多額の贈与税がかかりますが、今回のご相談内容にいては、夫婦間贈与の特例を適用することができ、その範囲であれば贈与税がかからないこと、ただし必ず税務署へ申告しないといけないことをご説明し、非課税の範囲内におさまるようご自宅全てではなく、一部を贈与することになりました。

贈与登記が無事に完了し、権利書を受け取られたときの幸せそうな奥様の顔がいまだに忘れられません。

長年連れ添ってきたご夫婦でしたが、残念ながら今後別々の道を歩むことを決断されていました。

夫婦で共有名義であったご自宅については、奥さまが財産分与によって全部を取得することを決められており、不動産名義変更の登記手続きを望んでおられました。

しかし、お子さまがまだ未成年であり、成人を迎える６年後まで離婚届けは提出しないとのことでした。

財産分与によって名義変更をするためには、離婚していることが前提であることをご説明しました。

ただ６年後夫が心変わりしているかもしれないことを奥さまは懸念されていました。

そこで、幸いにも長年連れ添ってきたため、夫婦間贈与の特例を使って、贈与税がかからずに贈与できる旨をアドバイスさせていただき、ご主人様も贈与することを承諾されましたので、無事に奥様への贈与登記を完了させることができました。